出光美術館 芭蕉からの贈り物

紙の博物館で11月23日(祝)に講演会「うるわしの料紙」でご登壇いただく、出光美術館学芸員の別府節子さん担当の企画展が開かれている。
http://www.idemitsu.co.jp/museum/honkan/index.html
出光では芭蕉の真蹟を相当数所蔵しているそうで、今回は奥の細道前後の芭蕉をその書風の変化から3期に分けて展示している。芭蕉は大師流という書の一派の影響を受けているのではないかという推察も 初めて聞く事柄で興味深い。

別府学芸員は古筆や書跡学の研究者。芭蕉を書風という点から眺めることもなかったので、学ぶことばかり。その研究者からの解説には圧倒される。
芭蕉のような俳人は 句を直接短冊などに書くのだから、真蹟もそのまま残りやすいという事なのか。羽黒山などで、参拝登山を終えた直後芭蕉が請われるままに読んだ句なども その当時の情景が思い起こされ、その健脚ぶり故、やはり芭蕉は忍者かスパイかなどと違う方へ意識が飛んでいく・・・

因みに別府さんとkamihakuはかつて「山の辺の道」の宿で偶然知り合ったのです。これは三輪明神のおかげか?不思議なご縁です。今回このような形で紙博でご講演をお願いできて本当に喜んでいるkamihakuです。どうぞ皆様 かみはくの講演会にもお越し下さい。 

講演会「うるわしの料紙」11月23日(祝)13-16時 当日参加歓迎です。

http://www.papermuseum.jp/uruwashi.html
別府さんの講演内容は次の通りです。

装飾料紙に記された和歌―鎌倉〜南北朝時代を中心に―

華麗な装飾料紙に、出典未詳の和歌を散らし書きにした、鎌倉〜南北朝時代の一群の古筆がある。従来これらは、王朝の調度手本の類品とされてきたが、実は中世独特の内容と形式を持った和歌資料であることを解説。